細菌(バクテリア)とは、細胞内に核を持たない主に単細胞の原核生物のことです。非常に多種多様で、様々な環境に適した細菌が地球上のあらゆるところに棲息しています。例えば温泉のような高温環境や深海のような高圧環境、南極などの低温環境にも細菌は棲息しています。細菌はいろいろな物質を食べて分解しますので、地球上の物質の循環に重要な役割を担っています。紙や一部のプラスチック(生分解性プラスチック)、有害な物質を食べる細菌もいますので環境問題にも役立っています。病原菌のように病気の原因になる細菌もいる一方で、抗生物質を作る菌もいます。
なお、食品にも使用されている酵母やカビも微生物の仲間ですが、細菌よりも高等でヒトと同じ真核生物(核を持っている)の仲間です。
乳酸菌は細菌の中でも乳酸醗酵により乳酸を産生する細菌のことを言います。乳酸を作りますので、酸性環境下でも増殖できる菌が多いのが特徴です。また、乳酸菌は乳酸により乳酸菌以外の細菌の増殖を抑えることができますので、自分が増殖するのに有利な環境を作っています。
代表的な乳酸菌はビフィズス菌であるビフィドバクテリウムの仲間(Bifidobacterium)や乳酸桿菌ラクトバチルスの仲間(Lactobacillus)、腸球菌エンテロコッカスの仲間(Enterococcus)、乳酸球菌ラクトコッカスの仲間(Lactococcus)などがいます。
細菌の中には我々の生活にかかわりの深い菌もいます。例えば、細菌は食品を作ります。細菌などの微生物が作る食品は醗酵食品と呼ばれています。ちなみに、細菌が食品をおいしくするなどのヒトのためになるような変化をさせることを醗酵といい、ヒトに害があるように変化させることを腐敗といいます。細菌にとって見れば醗酵も腐敗も本質的には同じことです。
細菌が作る食品は、乳酸菌が作るヨーグルトやチーズ、納豆菌が作る納豆、酢酸菌が作るお酢などがあります。また、酵母やカビが作る食品は、ビールやお酒などのアルコール飲料、大豆を醗酵させる味噌や醤油などがあります。